
【2026年最新版】税金の支払いで資金不足に?法人・個人事業主が知っておきたい納税時期と資金繰り対策
「売上は順調なのに、税金の支払いが重なると資金繰りが苦しくなる」
「納税期限が近づいているのに、売掛金の入金が間に合わない」
このような悩みを抱える法人経営者や個人事業主は少なくありません。
事業を続けるうえで、税金の支払いは避けて通れないものです。しかし、税金は毎月一定額を納付するとは限りません。
法人税や所得税、消費税などは、特定の時期にまとまった金額を納めることがあり、納税スケジュールを把握していないと、思わぬ資金不足につながる可能性があります。
特に注意したいのが、売掛金の入金時期と納税期限のずれです。
利益が出ている会社でも、売掛金が入金される前に納税期限が到来すれば、一時的に資金繰りが厳しくなることがあります。
今回は、2026年10月時点の情報をもとに、法人・個人事業主の主な納税時期や資金繰り対策について詳しく解説します。
また、納税資金が不足した場合に検討できる資金調達方法として、ファクタリングの活用についても紹介します。
1.売上があっても納税資金が不足する理由
会社の売上が増加していても、手元の現金が十分に確保されているとは限りません。
例えば、建設業や運送業、製造業などでは、仕事が完了して請求書を発行しても、実際に代金が入金されるまで30日から60日程度かかる取引があります。
一方、税金や給与、外注費、家賃などの支払いは、取引先からの入金日とは関係なく発生します。
そのため、売上が十分にあっても、納税期限までに必要な現金が確保できないケースがあるのです。
【具体例】納税期限より売掛金の入金が遅い場合
ある事業者の資金状況を考えてみましょう。
■ 11月10日
取引先に120万円の請求書を発行
↓
■ 11月20日
税金70万円の納付期限
↓
■ 12月10日
取引先から120万円の入金予定
この場合、12月10日には120万円が入金される予定ですが、11月20日の納税期限には間に合いません。
手元に十分な資金がなければ、納税資金が不足する可能性があります。
このような状況は、売上が好調な会社でも発生します。
重要なのは、利益の金額だけでなく、実際に現金が入ってくる時期を把握することです。
納税期限と売掛金の回収予定を確認し、資金不足が起こりそうな時期を事前に予測する必要があります。
2.2026年~2027年の主な納税スケジュール
法人や個人事業主が納める税金には、それぞれ決められた申告・納付期限があります。
まずは、主な税金の納税時期を確認しましょう。
【個人事業主の主な納税時期】
■ 所得税・復興特別所得税
原則として翌年3月15日まで
■ 消費税・地方消費税
課税事業者は原則として翌年3月31日まで
■ 個人住民税
普通徴収の場合、一般的に6月・8月・10月・翌年1月
■ 個人事業税
対象となる事業者は原則として8月・11月
■ 所得税の予定納税
対象者は原則として7月・11月
■ 固定資産税
自治体が定める納期限
個人事業主の場合、特に注意したいのは3月の所得税と消費税です。
所得税の確定申告後、短期間で消費税の納付期限が到来するため、両方の税金を支払う資金を確保しておく必要があります。
また、予定納税や個人事業税の対象者は、夏から秋にかけても納税が発生するため注意しましょう。
【法人の主な納税時期】
■ 法人税・地方法人税
原則として事業年度終了後2か月以内
■ 法人住民税
原則として事業年度終了後2か月以内
■ 法人事業税
原則として事業年度終了後2か月以内
■ 消費税・地方消費税
課税事業者は原則として課税期間終了後2か月以内
■ 源泉所得税
原則として対象となる給与・報酬などを支払った月の翌月10日まで
■ 固定資産税
自治体が定める納期限
法人の場合、納税時期は決算月によって異なります。
例えば、3月31日を決算日とする法人であれば、通常は5月末が法人税などの申告・納付期限となります。
法人税、法人住民税、法人事業税、消費税などの納付時期が重なるケースもあるため、決算前から納税資金を準備することが重要です。
なお、申告期限の延長特例などが適用される場合や、納期限が土日祝日などに当たる場合は、通常と異なる取扱いになります。
3.2026年10月以降に注意したい納税期限
2026年10月以降、個人事業主や法人が確認しておきたい納税期限を紹介します。
2026年11月30日(月)
所得税の予定納税(第2期)
予定納税の対象となる個人事業主などは、第2期分の予定納税額を納付する必要があります。
また、東京都では個人事業税第2期の納期限も11月30日となっています。
2027年1月20日(水)
源泉所得税の納期の特例
源泉所得税について納期の特例の承認を受けている事業者は、2026年7月から12月までの対象となる給与等の源泉所得税を納付します。
2027年3月15日(月)
2026年分の所得税・復興特別所得税の確定申告・納付期限
個人事業主など、確定申告が必要な方は期限までに申告と納付を行います。
2027年3月31日(水)
2026年分の個人事業者の消費税・地方消費税の確定申告・納付期限
消費税の課税事業者は、原則としてこの日までに申告・納付を行います。
なお、振替納税を利用している場合は、振替日が法定納期限とは異なることがあります。
また、自治体ごとに住民税や固定資産税などの納期限が設定されているため、納税通知書も確認しましょう。
4.意外と見落としやすい「中間納付」に注意
税金の支払いは、確定申告の時期だけではありません。
一定の条件に該当する事業者は、事業年度や課税期間の途中で税金を納める「中間納付」が必要になることがあります。
特に注意したいのが消費税です。
消費税では、直前の課税期間の確定消費税額によって、中間申告・納付の回数が異なります。
消費税の中間申告回数
■ 48万円以下
原則として中間申告不要
■ 48万円超~400万円以下
年1回
■ 400万円超~4,800万円以下
年3回
■ 4,800万円超
年11回
※判定に使用する確定消費税額には地方消費税額を含みません。また、課税期間の特例を適用している場合などは取扱いが異なります。
例えば、消費税の中間納付が必要な法人では、決算後の確定申告とは別に、事業年度の途中で納税資金を確保する必要があります。
そのため、納税スケジュールを作成する際には、確定申告だけでなく、中間申告や予定納税の有無も確認しておきましょう。
5.2026年の税制改正で押さえておきたいポイント
納税計画を立てる際には、税制改正の内容も確認しておく必要があります。
インボイス制度の経過措置
2026年度税制改正では、インボイス制度に関する経過措置の見直しが行われました。
インボイス発行事業者の登録によって免税事業者から課税事業者となった一定の個人事業者については、2027年分と2028年分の消費税の確定申告で、納付税額を売上税額の3割とする「3割特例」が設けられています。
ただし、この特例はすべての事業者が利用できるものではありません。
法人は対象外であり、個人事業者についても所定の要件を満たす必要があります。
インボイス制度の影響を受ける事業者は、利用できる特例を確認し、納税予定額を計算しておきましょう。
防衛特別法人税の創設
2026年4月1日以後に開始する事業年度から、防衛特別法人税が導入されています。
この税金は、一定の基準法人税額から基礎控除額を差し引いた金額などをもとに計算されます。
対象となる法人は、防衛特別法人税額が0円となる場合でも、原則として申告が必要です。
ただし、すべての法人に追加の納税額が発生するわけではありません。
税制改正によって納税額や申告手続が変わることがあるため、税理士などと相談しながら最新情報を確認することが重要です。
6.納税資金を確保するために確認したい3つの数字
税金の支払いに備えるためには、資金繰りの現状を正確に把握することが大切です。
特に確認したいのは、次の3つの数字です。
① 現在の預金残高
まずは、事業に使用できる現金や預金がいくらあるのか確認しましょう。
複数の銀行口座を利用している場合には、すべての口座残高を把握することが重要です。
② 売掛金の入金予定額
次に、取引先からいつ、いくら入金されるのか確認します。
請求書を発行していても、入金予定日が納税期限より後であれば、その売掛金を納税資金として使用することはできません。
また、過去に入金遅延が発生している取引先については、予定どおり入金されない可能性も考慮する必要があります。
③ 納税予定額とその他の支払い
納税予定額に加え、給与、外注費、仕入代金、家賃などの支払予定を確認します。
納税期限までに入金される金額から支払予定額を差し引けば、納税資金が足りるかどうかを判断しやすくなります。
【具体例】納税資金の不足額を計算
現在の預金残高:65万円
納税期限までの入金予定:40万円
給与・外注費などの支払い:45万円
納税予定額:80万円
この場合の計算は、次のとおりです。
65万円+40万円-45万円-80万円
=20万円の資金不足
このように、数字を整理することで、必要な資金を把握できます。
資金不足が予想される場合には、納税期限が到来する前に対策を検討することが重要です。
7.納税期限の30日前から始める資金繰り対策
納税資金が不足してから慌てて対応するのではなく、余裕を持って準備することが重要です。
ここでは、納税期限の30日前から実践できる資金繰り対策を紹介します。
【納税期限の30日前】
納税予定額と預金残高を確認する。
売掛金の入金予定日や、給与・外注費などの支払予定も整理しましょう。
【納税期限の14日前】
資金不足が発生する可能性がある場合には、具体的な対策を検討します。
取引先との入金条件の調整や金融機関への相談など、状況に応じた対応が必要です。
【納税期限の7日前】
必要な資金が確保できているか最終確認します。
また、納付方法や振替口座の残高なども確認しておきましょう。
【納税期限当日】
期限内に納付を完了し、納税後の運転資金も確認します。
税金を納めたことで給与や仕入代金の支払いができなくなることがないよう、資金全体の管理を行うことが大切です。
なお、納税額が高額になる場合は、30日前よりさらに早い段階から準備しておきましょう。
8.納税資金が不足した場合の対処方法
納税資金が不足する可能性がある場合、何も対応せずに納期限を過ぎてしまうことは避けましょう。
税金を期限までに納付できない場合、原則として延滞税や延滞金が発生します。
また、滞納が続くと財産の差押えなどにつながる可能性があります。
資金が不足した場合には、次のような対処方法が考えられます。
① 税務署や自治体へ相談する
税金を一度に納付することが難しい場合には、税務署や自治体に相談しましょう。
国税には、一定の要件を満たす場合に利用できる納税の猶予や換価の猶予などの制度があります。
ただし、これらの制度は自動的に適用されるものではなく、申請や審査が必要です。
納税が難しいとわかった段階で、できるだけ早く相談することが重要です。
② 金融機関に相談する
金融機関からの融資や当座貸越などによって、事業資金を確保する方法もあります。
ただし、融資には審査があり、希望する期限までに資金を調達できるとは限りません。
必要な金額や資金調達の目的を整理したうえで、余裕を持って相談しましょう。
③ 売掛金を早期に資金化する
売掛金を保有している事業者であれば、ファクタリングによる資金調達も選択肢になります。
ファクタリングとは、事業者が保有する売掛債権をファクタリング会社へ売却し、通常の入金予定日より早く現金化するサービスです。
売掛金の入金まで待てない場合には、納税資金や運転資金を確保する方法として検討できます。
9.ファクタリングを活用した資金繰り対策
ファクタリングの特徴は、将来入金される予定の売掛金を早期に資金化できることです。
通常の売掛金取引では、請求書を発行してから実際に代金が入金されるまで、一定の期間が必要になります。
ファクタリングでは、売掛債権の売却に関する審査や契約を経て、その期間を短縮できる可能性があります。
【具体例】120万円の売掛金を早期資金化する場合
例えば、120万円の売掛金があり、仮に買取手数料が10%だったとします。
売掛債権額:120万円
買取手数料:12万円
受取金額:108万円
この場合、手数料を差し引いた108万円を受け取る計算になります。
売掛金の入金予定日より早く資金を確保できれば、納税期限までの資金不足を補える可能性があります。
ただし、ファクタリングには手数料が発生します。
また、売掛先の信用状況や債権の内容などによって買取条件が異なり、審査の結果、利用できない場合もあります。
そのため、ファクタリングを利用する際には、今回の資金不足を解消できるかだけでなく、その後の運転資金にも問題が生じないか確認することが重要です。
10.納税前の資金繰りもソクデルにご相談ください
「売掛金の入金まで待てない」
「納税資金を確保したい」
「税金の支払いと外注費の支払いが重なっている」
このような資金繰りのお悩みがある場合には、ファクタリングの「ソクデル」にご相談ください。
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11.納税資金の不足を防ぐために日頃からできること
納税資金の不足を防ぐには、日頃から計画的に資金を管理することが重要です。
納税専用の資金を積み立てる
税金の支払いに備えて、毎月一定額を積み立てる方法があります。
例えば、4か月後に80万円の納税が見込まれる場合、毎月20万円を確保することで、計画的に納税資金を準備できます。
売掛金の回収予定を管理する
売掛金の金額だけでなく、入金予定日を管理することも大切です。
取引先ごとの請求金額や入金予定日を一覧にしておけば、資金不足が発生しそうな時期を把握しやすくなります。
納税後の運転資金を確保する
税金を期限内に納付することは重要ですが、納税によって事業の運転資金が不足してしまっては、経営に影響が出る可能性があります。
給与や外注費、仕入代金などの支払いも考慮し、納税後に必要な現金を確保できるか確認しましょう。
資金不足が予測される場合は早めに対応する
納税期限が近づいてから資金不足に気付くと、選択できる対策が限られてしまいます。
不足が見込まれる場合には、税務署や金融機関への相談、売掛金の回収条件の見直しなどを早めに検討しましょう。
12.納税スケジュールに関するよくある質問
Q.法人と個人事業主では納税時期が違いますか?
はい。個人事業主の所得税は原則として翌年3月15日、消費税は翌年3月31日が申告・納付期限です。
一方、法人税や法人の消費税は、原則として事業年度または課税期間の終了後2か月以内に申告・納付します。
Q.会社が赤字でも税金を支払う必要がありますか?
税金の種類によって異なります。
法人税が発生しない場合でも、法人住民税の均等割や消費税、固定資産税などの納付が必要になる場合があります。
Q.納税期限を過ぎてしまった場合はどうなりますか?
税金を期限までに納付できない場合、原則として延滞税や延滞金が発生します。
また、滞納が続くと財産の差押えなどにつながる可能性があります。
納税が難しい場合には、早めに税務署や自治体へ相談しましょう。
Q.納税資金が不足していてもファクタリングを利用できますか?
売却可能な売掛債権を保有している場合には、ファクタリングによって資金調達できる可能性があります。
ただし、売掛債権の内容や信用状況などについて審査が行われるため、必ず利用できるわけではありません。
また、税金の滞納がある場合は、納税状況や分納手続の状況などについて確認が必要になる場合があります。
13.まとめ|納税スケジュールを把握して資金繰りを安定させよう
納税スケジュールの管理は、法人・個人事業主を問わず、安定した経営を続けるために欠かせません。
所得税や法人税、消費税などは、特定の時期にまとまった金額を納める必要があります。
納税時期を把握せずに資金を使ってしまうと、売上があっても税金の支払いに苦労する可能性があります。
こうした問題を防ぐには、納税期限だけでなく、売掛金の入金予定日や給与・外注費などの支払予定を含めて資金を管理することが大切です。
【納税資金を確保するための5つのポイント】
✅ 年間の納税スケジュールを把握する
✅ 税金の支払いに備えて資金を積み立てる
✅ 売掛金の入金予定日を確認する
✅ 納税後の運転資金まで考える
✅ 資金不足が見込まれる場合は早めに相談する
納税資金の不足が一時的なものであり、将来入金される売掛金がある場合には、ファクタリングも資金繰り対策の選択肢となります。
事業に必要な資金を守るためにも、日頃から納税スケジュールを確認し、計画的な資金管理を行いましょう。
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出典・参考情報
本記事は、国税庁および地方自治体などの公表情報を参考に作成しています。
■ 国税庁「主な国税の納期限及び振替日」
■ 国税庁「所得税の予定納税」
■ 国税庁「消費税の中間申告の方法」
■ 国税庁「令和8年度税制改正特集」
■ 国税庁「防衛特別法人税に関する納付手続等について」
■ 国税庁「国税を期限内に納付できないとき」
■ 東京都主税局「よくあるご質問」
■ ファクタリング「ソクデル」公式サイト
記事更新日:2026年10月8日
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